チェリーをあげる。

ちーちゃん達の部屋の前。


ドアをバンバンノックすると、私は勢いよく中に入った。




見るとひろぽんとちーちゃんは、


テーブルの上にお酒やお菓子をいっぱい広げて、ふたりで晩酌をしていた。




「おー、雛。どうした…?あっちはもう済んだのか…?」




気楽そうに言うひろぽんに、私は思わず詰め寄った。




「ちょっとひろぽん…!何なの?あのビデオは…?!」


「あー、あれ?…何って、俺の一押しビデオよ…。どう…?よかったろ…?」




そう言ってポテチをつまんだ彼の腕を、私は思い切りたたいた。




「何言ってんの…!あんなの渡さんに見せらるわけないでしょ…?!」




するとひろぽんは、




「いってえな…。雛には男のロマンってものがわかんないだけだろ…?なあ、ちー?」




とちーちゃんに同意を求めた。
< 102 / 324 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop