チェリーをあげる。
ちーちゃん達の部屋の前。
ドアをバンバンノックすると、私は勢いよく中に入った。
見るとひろぽんとちーちゃんは、
テーブルの上にお酒やお菓子をいっぱい広げて、ふたりで晩酌をしていた。
「おー、雛。どうした…?あっちはもう済んだのか…?」
気楽そうに言うひろぽんに、私は思わず詰め寄った。
「ちょっとひろぽん…!何なの?あのビデオは…?!」
「あー、あれ?…何って、俺の一押しビデオよ…。どう…?よかったろ…?」
そう言ってポテチをつまんだ彼の腕を、私は思い切りたたいた。
「何言ってんの…!あんなの渡さんに見せらるわけないでしょ…?!」
するとひろぽんは、
「いってえな…。雛には男のロマンってものがわかんないだけだろ…?なあ、ちー?」
とちーちゃんに同意を求めた。