チェリーをあげる。
「渡さん…?」
彼を呼んでみたけど、
渡さんから返ってきたのは
「せっかくまた誰かと付き合ってもいいかなって思えるようになったのに…」
そんなつぶやきで…。
その後すぐに寝息を立ててしまった彼に、私は何も言うことができなかった。
私は恥ずかしい格好からTシャツとハーフパンツに着替えると、
ふとんの下に隠していたコンドームの包みをゴミ箱に捨てて、
電気を消して渡さんの隣に横になった。
結局、渡さんに聞いた話やいろんな思いが頭の中をよぎって、明け方近くまで眠れなかったんだけどね…。