チェリーをあげる。
あー、
それにしても暑いな…。
なんでこんなに暑いんだろう…。
私は立ったり座ったり水を飲んだりしながら日陰でじっと耐えていたんだけど、
そのうちに陽は高くなり、ペットボトルは空になり、
喉はカラカラ、
体はヘトヘト、
このストーカー行為(?)にもだんだん限界がきていた。
だ…、だめだ…。
私、これ以上ここにいたら、熱中症で倒れちゃうよ…!
私はふらふらした頭で、たまたま玄関から出てきた男の人に駆け寄って声をかけていた。
「あの、すみません…」
私がそう言って飛び出すと、
その男性は「え?」と言って立ち止まってくれた。
見れば渡さんほどじゃないけどすらっとしていて端正な顔立ちで、
服装なんかも今っぽくて、私の趣味ってわけじゃないけど、一瞬ドキッとさせられた。