チェリーをあげる。

プライドをズタズタに傷つけられた私は、


可愛さあまって憎さ百倍って感じで、思わず彼に叫んでいた。




「はっきり言っていいんだよ…?どうせそういうわけだったんでしょ…?」


「……」




渡さんの返事はなかった。




「何よぉ…」




私はドアの横に置いていたサンダルをつかむと、




「渡さんが何て言おうと、私は絶対別れないからね…!」




そう言って彼の部屋を後にした。






今日はこんな話をするために来たんじゃないのに、


渡さん、なんであんなこと言うのよ…?



なんか私、バカみたいじゃん…(泣)!




こんなにこんなに大好きなのに、


渡さんのバカーっ…!!
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