チェリーをあげる。

伸さんの計画も逆効果だったかとへこんだけど、


それ以上に電話の向こうで渡さんが泣いてたのが気になったので、


私は急いで渡さんの寮に行ってみることにした。




渡さんをまた怒らせてしまったのなら、こないだのことも含めてちゃんと謝らなければいけない。



今からだと渡さんはレンタルビデオショップのバイトに行ってるかもしれないけど、


夜遅くには帰ってくるはずだから、また寮の前で待ちぶせてみよう…。






私は近くのコンビニでお茶とおにぎりと雑誌を買い込むと、


長丁場になるのを覚悟で、渡さんの寮へと向かった。
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