チェリーをあげる。

「はい、これ」




伸さんが私にペットボトルのお茶を差し出した。




「え…」


「大丈夫。これ、タダだから」




伸さんはそう言って、自分もお茶を1本飲み始めた。




「……」




タダと言われても、私はそれをいただくような気分じゃなくて、椅子の上でただ固まっていた。




言われるまま、のこのここんなところまで来ちゃったけど、


ホントに今日、伸さんにチェリーをあげることになっちゃうのかな…?




私はエッチなテレビを見ている伸さんに目をやった。



確かに伸さんが相手なら、ある意味不服はない。




…けど私、


今日はあの勝負下着を着てきてないんですけど…(汗)。




普通の…、別に何の変哲も色気もない、ごくごくフツーの下着なんですけど…。



エッチするって言うのに、そんなんでいいのかな…?
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