チェリーをあげる。
店員に注文を告げると、よっこは私に訊いてくれた。
「で、今日は一体何があったの…?」
私は待ってましたとばかりに口を開いた。
「それがね…」
私は渡さんの実家まで行って元カノに会って来たこと、
元カノに渡さんにはもう未練はないと伝えてほしいと頼んだこと、
それで元カノが渡さんに連絡を取ったら彼が怒ってしまったこと、
更に伸さんに言われるままホテルに行ったけど、結局何もせずに帰って来たことなどを全部話した。
するとよっこはため息をついた。
「雛…、やっぱあんたってガキだね…」
「え…?」
運ばれてきたパスタを口に運びながら、よっこは私にあきれたように言った。
「だってそうでしょ…?彼氏でもない男にそんなのこのこついて行くなんて、ホントバカとしか言いようがないよ」
「えっ…」
私はフォークを握る手を止めざるを得なかった。
「大体雛は男を何だと思ってるわけ…?その伸さんて人がイイ人だったからよかったものの、そうじゃなかったら今頃どうなってたかわかんないよ…?」
「うっ…、うん…」