チェリーをあげる。
「さっきおごってもらったから、今度は私がおごってあげる」
よっこは自動販売機で缶コーヒーを2本買うと、その1本を私に手渡した。
「私ね、近々大学を辞めてあいつと結婚しようと思ってるんだ…」
「え…?」
これまた突然の話に驚いていると、
よっこは缶コーヒーを飲みながら、初めて彼氏の話を詳しく聞かせてくれた。
「正の脳ね、結構悪いみたいで、もしかするとこのまま半身不随の生活が続くかもしれないんだって…」
「えっ…?」
「そうなると今までのような生活は送れなくなるから、場合によっては介護が必要になってくるんだよね…」
「う…ん」
「だったら私、自分がその役を引き受けたいなって思ってるんだ…」
「え…?」
よっこはため息をついた。