チェリーをあげる。

夕方。


礼さんは彼氏と一緒に私を夏祭りへ連れ出してくれた。



驚いたことに、紹介してもらった彼氏はなんとイギリス人!


(それも結構年上の。)



ジェリーといって、英会話学校の先生をしているのだそう。


(って、本名はジェラルド・なんとかさんっていうらしいけど。)




正直、英語を聴いたりしゃべったりするのはあんまり得意じゃない。



車で迎えに来たジェリーを見たとき一瞬ひやっとしたけど、


彼は意外にも日本語が上手かったので、不安はすぐに吹き飛んだ。




車の中で




「ヒナワセンモン、ナニデスカ?」




なんて日本語で訊かれたので、




「あ…、ジャパニーズリテラチャーです」




と英語交じりで答えると、




「ジャア、スキナサッカワダレデスカ…?」




と訊かれた。
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