チェリーをあげる。
「すごいね、花火を使ってこんなふうにプロポーズする人もいるんだねー」
隣で礼さんが興奮したように言った。
「デモコウイウノッテ、ソウトウオカネカカリマスヨネ…?」
とジェリー。
「メイビー」
と私。
「“お金を貯めていました”か…。そんなの聞いちゃうと、やっぱ渡のこと思い出しちゃうよね…」
礼さんが隣でつぶいやいた。
「え…」
“お金を貯めていました”…?
礼さんのその言葉に、私ははっとさせられた。