チェリーをあげる。
私の熱意が伝わったのか、恋の女神様が手助けしてくれたのか、
こうして私は渡さんのバイト先で働かせてもらうことになった。
一応土日は他でバイトしてることを告げると、
店長に言われた勤務時間は、なんと渡さんと同じ曜日&同じ時間帯!
これはもう恋の女神様が私に加担してくれたとしかいいようがない。
店長さんが「すぐにでも来れる?」と言ってくれたので、私はふたつ返事でそれを承諾した。
結局夏休みは実家に帰ることができなくなったんだけど、
今の私には故郷で家族に会うことより、
バイト先で渡さんに会うことの方がずっと重要なことのように思えていた。