チェリーをあげる。

私は顔をそむけたまま、店長をなんとか遠ざけようとした。




けど、


彼は「いいだろ?」と言って、無理矢理私に口づけを求めてくる。




「やめてぇえぇぇ!」


「なんだよ、キスくらいさせろよ。どうせ減るもんじゃないし」




そう言った唇はグロテスク極まりなかった。




「嫌ぁぁぁっ…!」




声を限りに叫んでみたけど、




「閉店時間はとっくに過ぎてるんだ。叫んだって誰も来ないよ」




店長はそう言って私を放さなかった。




そんな…(泣)。




恋の女神様、


どうか私をこのピンチから救ってくださいっつ…!
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