チェリーをあげる。
「あなた学生さん?」
「あ…、はい…」
「じゃあ明日は日曜だし、何も問題ないでしょ?」
「えっ…」
問題なんて、そんな、大アリだよ…!
私は壁にかけられていた時計に目をやった。
午後4時20分…。
渡さんとの約束の時間はとっくに過ぎていた。
しまった。
寝すぎだ。
これじゃバイトだって無断欠勤になっちゃう。
早く連絡しないと…。
…って、
私、携帯電話も財布も盗まれてたんだ。
どうしよ…。