チェリーをあげる。

けど、


適当な雑談をしながら私達がたどり着いた先は…、




安ーい牛丼のチェーン店で…。






デートって言ったら、普通おしゃれなレストランでしょ…?と勝手に思っていた私は、軽く拍子抜けしてしまった。




それでもカウンターに彼と隣合って座り、




「おいしいでしょ…?ここ値段も手頃だし、時々寮の先輩や仲間達と来るんだ」




そう言いながら黙々と食べ続ける渡さんの笑顔を見ていたら、


私は「そうだね」と相槌を打つしかなかった…。




更に私がびっくりしたのは、お会計のときのこと。



そろそろ店を出ようかということになったとき、渡さんは言ったのだ。




「割り勘でいいよね?」






えっ…?




普通デートって言ったら、男の人が女の人におごってくれるもんじゃないの…?!
< 30 / 324 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop