チェリーをあげる。
「そうだね。若い男なんて、たいていみんな女とやりたいって思ってるような生き物じゃん…?カラダ目的の男なんて、親しくなったらすぐやろうやろうってしつこいしさ…。そういうやつらに比べれば、雛なんて大事にされてる方だよ」
「そう…?」
「うん…。だからそんな悩まなくていーよ」
ちーちゃんは明るく笑った。
けど、
そんなこと言われても、私としてはどうも心が晴れない。
「でもさ、私だって早く大人になりたいわけじゃん…?」
「大人…?」
よっこが箸を動かす手を止め、私の方を見た。
「大人って、どういう意味…?」
そうはっきり訊かれると、どうしたって赤面してしまう。
「だからその…、早くチェリーを卒業したいってことだよ…!」
私は小声で叫んだ。
「…なんだ。その話か…」
よっこは口元をゆるめた。