チェリーをあげる。

〈…その代わりって言っちゃなんだけど、これから前期試験までちょっとテスト勉強に力を入れたいんだ。それでその間しばらく会ったりできなくなると思うんだけど、それでもいいかな…?〉


「…え?」




渡さんの急な申し出に、飛び跳ねた心も一気に沈んじゃったけど、


こっちも勉強しなきゃいけないのは同じだったから、私はそれを飲むことにした。




「わかった…。そのかわりホントに旅行の件よろしくね」


〈わかってるって…。ゴメンな〉






電話を切った後、私は再び舞い上がっていた。




うわーい!


渡さんとお泊りだよぉ…!




この旅行で今度こそ、


私は渡さんと結ばれるんだよね…?




キャーッ!


どうしよー!!




恋の女神様、


ありがとう…っ!!!
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