チェリーをあげる。

また断られて作戦が失敗したらどうしようと思ったけど、


渡さんはこっちを向いて




「腕枕…?いいよ、別に」




そう言って、私側の腕をこちらに投げ出してくれた。




やった…!



もしかして、今度こそ上手くいったりする…?!




予定通りに事が進んでくれていることを嬉しく思いつつ、


渡さんが差し出してくれた腕に「ごめんね」と頭をつけると、


意外としっかりしてる彼の腕に、緊張して頬が熱くなった。




渡さんの方に体を向けると、


彼はあお向けになったまま目を閉じていて、既に眠っているようだった。




チャンス…!
< 91 / 324 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop