チェリーをあげる。
ひろぽんの計画では、私はこのまま自分の部屋に戻ればいいってことなんだけど、
こんなんでホントにうまくいくのかな…?
昼間の作戦が失敗に終わってるだけに、私は半信半疑のまま部屋のドアを開けた。
中に入ると、
渡さんはテレビもつけずにテーブルの前に座って、参考書のようなものを広げていた。
彼は私に気づくと顔を上げ、
「おかえり。さすがに今日は倒れなかったね」と言って笑った。
「あ…、うん…。今日はお酒飲まなかったしね…」
私も笑うと、
渡さんは私の恥ずかしい格好に気づいたのか、
「何…?これから寝るって言うのに、何でそんな格好してるの…?」
と訊いてきた。
「あ…、これ…?」
自分の姿をちらっと見てみる。
寝間着って言うには、やっぱりちょっと無理があるよね…?