Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜

昨日の今日だから
かなりどこかで
もしや?!とか思いながら
玄関へと向かう


− だって昨日は
青山さんからも、『彼』からも
今朝も見てみたけど

着信も、メールも
何も無かったから…


『打ち上げ、呼んでくれないのかな〜』
なんて
ユリちゃんが言ってたけど
私も少し、それ期待してた


マキちゃんが
『当日の打ち上げは
やっぱり会社だから
偉い人がたくさん来てやるから
部外者は無理と思う…』と言って
また文化祭気分だったのを反省した……


しかもシノが
『例え呼んで貰ったとしても
行っちゃいけないと思う』
そう言って

なんで?って聞いたら

『そう思うんだよ』と言い
"さあ、気合い入れなきゃ"と
伸びをしていた


あ チャイム鳴ってたんだ

慌てて
「はい!どなたですか?」


「すみません
ヒロの…
あの、わたくし共、
引越しする事になりまして
ご挨拶をと」

「ヒロくん?!」

急いでドアを開くと
ヒロくんと
そのお母さんが立ってた


「あ!上がって下さい!
おか…母出掛けてるんですけど」

「あ…いえ
そこに車、待たせてるんで」

「…は、はあ
ちょっ ちょっと待ってて下さい!」



……絶対聞こえてると思うのに
弟はテレビを見たまんまだ




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