Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜
『…皆は、よくわからないって言うけど
俺は、少しわかるんだ
長くやってると
チャットだって相手が見えて来るし…
俺はやらない派だけど
親しくなればオフ会だってやるし
それがきっかけで
結婚したりしてる人達もいる
…だから
ネット恋愛だから嘘って事には
ならないと思う』
「……じゃあ
きっかけ云々はいいけどさ
会ってからが問題じゃん
ゲームキャラじゃないんだしさ
その彼氏って人は
青山さんを越える何かを
アズさんの為にしたの?」
『…さあ そこ迄は知らない
青山さんとの事話してからは
一回、会いに来たらしいけど』
「…なんか
その人も、
青山さんもスゲー馬鹿じゃない?
それじゃ
今、ここに居るアズさんが……
…………可哀相じゃん…」
池上さんが
「うん」と、呟いた
そして続けて
「…あんまり皆ノロノロしてる様なら
僕がプロポーズしちゃおうかなあ」
と、爆弾宣言をした
「えええええ?!
……い 池上さんまで?!」
「え? うん。
一緒にいると楽しいし。
僕の夢のチョイス趣味とか
凄く理解してくれてるし
クウヤンだって、そうじゃないの?」
「…まあなあ
でもオレはどっちかって言えば
ヤキモチ焼きだからなあ
……青山の事がやっぱり
ずっと気になって無理なのかもなあ…」
「過去は過去じゃない
僕はー、将来、楽しく二人で
縁側でお茶飲んだり
もしくは、
キャンピングカーで
二人サングラスして旅をして…
そう考える方が
先に来ちゃうから…
オーロラとか
見せてあげたいよ
―――昔、好きな人を守った
16歳の女の子が自分の奥さんなんて
凄く、誇らしく思うよ」
アニキが叫ぶ
「…ヤベエ…!
池上が一番カッコイイ…」
「わははー
でも、愛情表現は、人様々だから
……ただ、受け取る相手が
それをどう取るか。なだけで…」