Turquoise BlueⅡ 〜 夏歌 〜


―― 生まれて初めて
腕も頭も、痛くなった


そう思って顔をあげた壁には
時計があって
もう時間は、朝方をさしてる


……こんなに弾いた事なかった

音楽室や、
スタジオに入っても
長い時間いても

ちょっと飽きると、すぐ止めて
お菓子を食べたり、喋ったりした

試験前
皆で集まって
飽きたらすぐ、それと同じみたいに


どこかでこの時間は
永遠に続くと

―――…今でもまだ、思ってる


『皆』は
この時間を迎えるまでに
どれくらい楽器をひいて
長い朝を迎えたんだろう

まだ
私には、全然わからない時間だ……






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