However~それでも君に恋をする~
いつも通りだ。

「叔父さーん、お風呂入ろう!」

6歳の末っ子ナツが いつものように叔父さんを独占しようとする。

「わぁーずるい。

私も一緒に入る!」

焼きもち焼きの長女、7歳のフユミも叔父さんの元へ駆け寄る。

不機嫌だった叔父さんも、苦笑いも含んだ笑顔で笑って言う。

「よし!じゃあ一緒に入ろうか!

シュウもどうだ?」

「俺はいいよ

もうガキじゃないんだし」

「そうか‥

もう16‥高校生になるんだな‥」

俺が冷たく言うと、叔父さんは寂しそうにそう言った。

そして、しばらく間を置いた後、叔父さんは息を振り絞って言う。

「十年‥

十年経ったらみんなに言わなきゃいけないコトがあるんだ」

何だよ。と俺達が聞くと、叔父さんは元の無邪気な叔父さんに戻って

「まだ秘密だ」

そう言った。

無邪気なホントの叔父さんに戻ったのが嬉しくて

俺達三人も笑った。
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