残された気持ちダケ…
『卒業証書、授与。』

聞きなれない
校長の声が
体育館に
響く。

名前を呼ばれる度に
立って歩いてく
三年生。

先輩の
名前、
呼ばれたら、
明日、
きっと

泣くだろう。



『はい!!』
あ...
先輩の声...。





ヒクッ...!

急に
息が
し辛くなった。

下まぶたに
溜まっていく
涙。

ねぇ、
まってよ、
私。

まだ、
本番じゃないよ??
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