分け合う秘蜜





「コンタクトがずれて
痛かっただけです。
先生が掃除サボってるから
埃が飛びまくってるんですよ」


ふんっと勢いよく首を横に振ると
可愛くねえ女、って声が降ってきて
さらに頭が再び拘束される。


ああもう、帰りたいのに
何この状況!


「で?早く理由言えよ。
今夜、俺と添い寝しながら
話でもするかよ?」


「…死ね、変態塾長」


睨んでやると、意地悪な
眼差しがあたしに突き刺さる。


大した体してねえガキに
手ぇ出すほど餓えてねえよ、
バーカって言いながら
近づいてくる、矛盾男。


「いやいや、先生
思いっきりなんか
企んでますよね?

セクハラは犯罪っすよ。
むしろロリコンも犯罪っす!」


必死に言って、後ずさりして
逃げるスペースを確保。

したはずだったのに
頭の拘束が取れない。


あたしも持てる最大の力で
退けようとしても
ビクともしないで。


なんでー、この人
絶対におかしいでしょ。


焦っても叩いても
どうしようもない状況に
冷や汗ばかり出て。


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