✝恋人魚✝
まぁ前に俺を挑発したの清だから

それなりに…ね?


『そのつもりで居てな?』

「恥ずかしいよぉ!…ばか。」


また拗ねたな。


ホントもぅワガママなんだから

うちの姫は。


『前回男をなめた罰♪』

「それは前にやられたじゃん!」

『それはそれ~♪♪』

「だって…。」


『清が欲しいって思うのは
 ダメな事?俺はこれ以上無いっ
 てくらい清が欲しいんだけど』


二人の間に流れた微妙な空気は

いつの間にか出た俺の言葉で

打ち消された。


「光喜…その…恥ずかしいケド
 …い…ぃょ…」


だんだん消えていくその語尾に

俺は愛しさをも感じた。


『ありがとう。
 て言うか、もう遅いカラ
 寝ろ。』

「明後日は、ちゃんと祝ってよね?」

『了解。おやすみな?』

「うん。おやすみぃ。」


---プツン---


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