キミに届ける 届かぬ想い。
その日はね

夜中まで起きてたんだよ?

夜が大の苦手な私がだよ。

馬鹿みたいでしょ?

メールなんて来るハズない。

って思ってても

携帯を握り絞めてる

私がいたんだ。

でも京平からメールは来なくて

私やっぱ夜は苦手だったよ

いつのまにか寝ちゃってて

………けど

夜中に目が覚めたんだ

震える携帯に起こされて。

携帯の画面には

見た事の無いアドレスで

凄いドキドキしたんだよ

違う人だよ。

って言う自分と

笹原先生だよ。

って言う自分が戦ってて。

笹原先生だよ。

って言う自分の勝ちだったね

「笹原です。

やっぱメールするのは

どうなのかなって

凄い迷って迷って

でも結局メールしちゃった

すんげー遅れて

しかも変な時間にごめんね」

京平からメール来た途端。

不思議だよね

眠気なんてさ

すぐ吹っ飛んだんだ。

私も返信どうしようかって

考えたんだけど

やっぱり気になった事、

素直に言った方が良いって

思ったんだ

だから

「やっぱ教習所の生徒と

メールなんてダメですよね?」

って。

そんな事聞いたら

もう返信来ないかも。

とか。

面倒臭いって思わそう。

とか。

不安たっぷりでメールしたんだ

でもそんな事思ってる内に

5分もしないでメールが来て

携帯を見たら

登録したばっかりの名前

“笹原先生
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