キミに届ける 届かぬ想い。
「……あの。」

もう確信に変わった

京平の姿と

しっかり聞こえる

京平の声、

“好き”

って言うんだ。

…でも…何でなんだろ?

テレパシーなのかな?

微妙に見える京平は

こっちをパッて振り向いて

見事に私と目が合ったよね

びっくりした顔の京平は

びっくりした声で聞いたね

「……蓮見さん今コンビニ?」

「…うん。」

だんだんと京平は

普段の顔に戻って行って

真面目な声で言ったね

「蓮見さんが好きです。」

見つめ合ったまま

「私もです。」

私は自然と外に出て行って

久しぶりの京平は

やっぱりかっこよかったよ

京平は

照れた顔で笑いながら

「宜しくお願いします」

って言ってくれたね。

その後帰りが遅すぎって

注意されながら

家までバイクで送って貰って。

京平とバイクに乗りながら

話した事。

あの時は

冗談みたく話してたけど

私はちょっと本気だったよ

今日会えたのは

偶然じゃなくて必然なんだ

って。

本気でそう思ったんだよ。

私が友達を

駅まで送らなかったら。

京平がツーリングの途中に

コンビニに寄らなかったら。

もしかしたら私達付き合って

なかったんじゃないかなって

馬鹿な私は

そう思っちゃうんだ

ドラマみたいなシチュエーションで

結ばれた恋だから

ドラマみたいなシチュエーションで

終わったのかな?
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