キミに届ける 届かぬ想い。
その日からは

京平からのメールも電話も

段々と

カップルらしくなっていって

お互い忙しい合間に

デートの約束もしたね。

初デートは私なりに

可愛い恰好してたんだよ?

春休みだったよね?

日曜日の夕方から

待ち合わせてさ

ドキドキしながら

京平を待ってたっけ。

彼女として京平を待つのは

何か恥ずかしくて。

彼氏の京平を待つのは

何かうれしかったんだ。

初デートのあの日は

私凄い待ったんだからね。

何分待っても京平来なくてさ

うんん。

京平が遅刻した訳じゃないよ

私が早く来過ぎちゃった

だけなんだけどね…?

京平はちゃんと

10分前に来たもんね、

それなのに

「ごめんね遅れちゃったよ!」

って言ってくれて。

仕事帰りだったんだっけ?

確かバイクにスーツだったもんね?

「後ろ乗って。

連れてきたい所あるから、」

そう言った京平は

“私専用”

のヘルメットを渡してくれたよね

……でもね?

私ちょっと不安だったんだ
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