キミに届ける 届かぬ想い。
「私専用のメットもだんだん

古くなって来たね?」

頭をグルグルと巡る

私の言葉

京平にこんな事を

言わなかったら。

京平

ごめんなさい。

本当にごめんなさい

京平が買ってくれた

ピンクの新しいヘルメットは

哀しく傷ついていて

私の心みたいだったんだ。

あとね

謝らないといけない事が

まだあるんだ

京平がその日持っていた

バックから出て来た

あの手紙。

私最近になって読んだんだ

勇気が出なくて

これを読んだら

本当にさいごな気がして

京平とのさいごな気がして

読めなかったんだ

だけどこれを読まないと

京平からの気持ちが

伝わらないと思ったから。

バランスの良い綺麗な字で

美冬へ

から始まった手紙。

私の大好きなキャラクターの便せん

京平いつも嫌いって

言ってたじゃん
< 29 / 32 >

この作品をシェア

pagetop