君色のぼく



春日の家は学校から近かった。


「ここ?」


「うん。」


そこには普通の一戸建て。


「じゃぁね、ばいばい。」


「飯島はついてきてくれないの?」


「当たり前でしょ?一人で頑張って!」


「…………っ!」


ぼくの背中を思い切り叩くと飯島は帰っていった。


「痛いな…」


春日と書かれた家のベルを鳴らす。


「…………」


「はーい!」


中からは元気な春日が出てきた。


風邪じゃなかったの?



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