君色のぼく
なんだろ
午後の授業が始まり…春日の姿はなかった。それから学校にあらわれなかった。サボりか…
ぼくもサボりたいな。
なんて暢気なことを考えながら裏庭の掃除をしていた。
「おいっ桑原っ!」
………誰?
「桑原っ!」
いかにもバカそうな奴が話しかけてきた。誰?
「…きみ、誰?」
「は?クラスの奴の顔も覚えてねぇのかよっ!」
クラス?
「………あぁ。よく先生に注意されている…………吉井くん?」
「その覚え方むかつくな…てか、お前…春日に何言った?」
春日に?
「迷惑かと聞かれたから迷惑だと答えただけだよ。それがなにか…っ!」
吉井はぼくの胸ぐらをつかんだ…苦しいな。
「お前、何様だっ?春日がお前のこと好きで毎日話しかけてたとでも思ってんのか!?」
「そんな自惚れてはないよ…」
「春日はなっ!クラスで浮いてるお前を心配して…毎日話しかけてたんだよ!なのに、なにが迷惑だよっ!ふざけんなっ。」
「……………」