天使の涙(仮)
それは恋愛感情じゃないことは分かってる。
だけど、俺のしてきたことが間違いじゃなかったんだって思えた。
それで実々が救われたとかそんなこと思ってない。
むしろ、俺が救われた。

正直なところ、沙也加と別れて本当に良かったんだろうかと思っていた。
俺は大きな過ちを犯してしまったんじやないかって。

でも、その一言でそんな気持ちもなくなった。

「そおかな?」

なんて言っていいかわからなくて、泣きそうな気持ちを押さえる為に少し強がった。

「だから、変わらずそばで笑っててくれる?これから先、翔に彼女が出来ても、私に彼氏が出来たとしても…。私は、翔とずっとこうしていきたい。……………私にとってアンタは光でもあるから…。」

複雑だった。
変わらずにいられることはずっと一緒にいられるということ。
でも、それと同時に俺の気持ちは行き場を失ったということでもある。

この気持ちがいつか自然に消化出来たのならいいけど、そうじゃなければいつか俺は壊れてしまうんじゃないか?

俺はどうするべき?

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