天使の涙(仮)
外は相変わらずの土砂降りで、容赦なく体を濡らす。
傘は実々の家に置いたままだし、持っていたとしても差す気にもなれなかった。
今頃になって後悔をしている。
どうしてあんなことを言ってしまったんだろう…。
さっき決めたばかりじゃないか。
実々の全てを受け入れようって。
なのにこんな簡単にその決意が折れ曲がってしまったなんて。
何やってんだ、俺は。
あんなこと言って、実々は傷付いただろうか?
きっとあれは実々なりの勇気だったんだよね?