天使の涙(仮)
それがどんなものなのか知りたかった。
けど、何て聞いていいのか分らないっていうのもあったし、聞いたところで答えてくれるわけもない。
だから、友達としてそばにいればいつか分るんじゃないかと期待していたんだ。
それは思ってもいない程、すぐに明かされた。
「私さぁ、好きでもない男に抱かれたりとかしてんのぉ。もちろん、何人かいるんだけどぉ。一般的に言うとヤリマン?っていうのかなぁ~。」
二人で飲みに行ったときに、酔った実々は突然言った。
それはすごい衝撃で言葉が出なかった。
今まで何度も食事したり、出かけたりしてたけど、男の陰すらなかった。
それが、突然何人もの男に抱かれてるんだと思うとショックだった。
一人の男としての感情なのか、友達を思う気持ちなのかは分らないが、悲しいと思った。
「あぁ~、引くよねぇ。アンタは純粋そうだし、理解できないかもしんないけど…。今はそうでもしなきゃ生きてけない。」
そう言った実々の顔が今にも泣き出しそうな顔をしてたんだ。