天使の涙(仮)

昨日、あれから家に帰らずに男友達の家に行った。

実々の家に行こうとも思ったが、それは何か違う気がしてやめた。

ことの真相を全て話すと、“バカだな”なんて言われたけど、不思議と気持ちが落ち着いた。

沙也加がいない俺の生活はどんなものになるのか想像がつかなかった。
実々に目を向けていても、沙也加の存在は確かにあって、それに癒されてる自分がいたのも確かだった。

だらしない俺には当然の結果だ。
ただ単にそこらの女と寝たなんてことより、残酷で罪深いだろう。

“実々”という一人の人間が俺の生きる意味に繋がる気さえしてくる。

難しいことを考えすぎたかな。
もう、俺のすべきことは決まってるんだ。

頭で考えたって、何も変わらないし、意味すら持たない。

ならもう真っ直ぐに突き進むしかないんだ。