天使の涙(仮)


目を覚ましたのは10時過ぎだった。
出勤は1時からだ。
今だったら家に帰ってシャワーを浴びる時間も十分ある。

家に帰ることにした。

さっきよりはマシになったものの、やっぱりダルさは抜けていなかった。
仕事をするのかと考えると嫌気がさしたが、そうも言ってられない。

忘れものがないか確認して、玄関の扉を開けた。

目の前に飛び込んで来たものに驚いてしまった。

「うわっ!…………あっ、すみません。」

俺の声に相手も驚いた顔をしていたが、すぐに俺の顔をまじまじと見始めた。

なんだろう、この人。
隣の部屋の人かな?


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