流星☆BOY【移行更新中】
 どうしてあたしには、こういう役目ばっかり回ってくるんだろう。

大きくため息をついて、彼女たちに向き合う。


「気に入ったのは分かったけど、もう少し節度をわきまえたほうがいいんじゃないかしら?」

 ため息交じりのあたしの言葉に、彼女たちはカッと顔を紅潮させる。


「な、なんで…、橘さんには関係ナイでしょ……っ」

 そのうちの一人が、ムキになって言い返している。

そして間髪入れず、一言加える。


「少なくとも、リュウセイは怯えているみたいだわ」


 彼女たちもあたしの後ろに目がいき、言葉に詰まっていた。

すこし3人で小さな会話があって、向き直ってきた。


「ご、ごめんね、リュウセイくん。また、教室でね……?」

 それだけ残して、居心地悪そうに彼女たちは図書室をあわてて後にする。

すこしざわついていたけど、それもすぐに納まりそうだった。


 ようやく緩んだ腕の力を確認して、後ろに向き直る。


「リュウセイ、きちんと言葉にしなさい?」


 見上げてくるその瞳は驚きに溢れている。

そして、理解してくれたのかニコリと笑い返してきた。



「ヒメリが守ってくれた。今度は僕が守るから」

 不覚にも……、その言葉にドキンと鼓動が反応してしまった。

< 24 / 71 >

この作品をシェア

pagetop