流星☆BOY【移行更新中】
「へ、平気だから、早く戻ろう?」

 近づいたリュウセイの顔からそらすように身を翻す。

答えを待たずに、背後にリュウセイが追ってくる気配を感じながらもと来た道を戻った。

 教室に戻ると、先ほどの女の子3人が、もじもじと近づいてきた。

「りゅ、リュウセイくん……」

 きょとんと見上げるその表情は、彼女たちの意図をはっきり汲んでいるようには見えない。

あたしのことはすぐわかるクセに。


「さ、さっきは、ごめんね?」

 いじらしいほど、困ったように俯く彼女にリュウセイは微笑んでいた。

「うん、僕こそゴメンね?ビックリしちゃっただけだから」

 リュウセイの言葉に、彼女たちもほっと安心したようで、すっとあたしに視線をずらしてきた。

でも、それだけで意味が分かった。

口をもごもごさせる彼女たちよりも先に、あたしの口が開いた。


「さっきはあたしもキツイいいかたしてごめんなさい」


「え、あ、うん、あたしたちもいけなかったし…っ!」

 あたしの言葉に彼女たちも驚いていたけれど、正直、自分でも信じられなかった。

自然と言葉が零れたのだ。

普段のあたしなら、それが当然とばかりに無視していただろうから。


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