流星☆BOY【移行更新中】
 不安と緊張で、のどが渇く。

でも気にしていられず、路地裏や建物の隙間を中深く見回しながら、足早に学校へ向かっているときだった。

 学校へは数分という目印ともなるコンビニ出会い頭に、ドンッと勢いよく誰かとぶつかってしまい、思わずよろける。

「きゃっ……!」

「すみませんっ」

 ぶつかった相手は、慌ててあたしの肩を支えてくれた。


「いえ、こちらこそよそ見をしてて……」

 ゆっくり顔をあげると、あたしは目を見開いてしまった。

まさか、こんなところで会えるなんて。


「た、橘さん!?」

「先輩……っ」


 あたしの想い人、川上先輩だった。


「こんな暗い時間に、一人でどうしたの?」

 優しく笑いかけるから、焦っていた自分が少しずつ落ち着きを取り戻す。

心臓はまた走り出そうとしているけれど。


「あ、あの…リュウセイがまだ帰ってなくて……」


 どうしようもない焦りが、再びあたしをジリジリと追い詰める。

いつの間にかぎゅっとこぶしを握り締めていて、爪が手のひらに食い込んでしまった。


 そんなあたしの手をそっと、先輩は包んでくれた。

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