流星☆BOY【移行更新中】
「報告書?」

 あたしが首をかしげると、すこし驚いてきれいな紅い瞳を丸くさせた。


「…聞いて、いないのか?」

「ベティ!」

 遮るように、声を荒げたのはリュウセイ。


「……リュウセイの嫁探しに関するものだ」


 あたしに気を遣ったのか、それともリュウセイのためなのか。

無愛想にそれだけ言うと、また口を紡いでしまった。


「リュウセイ、どういうこと?」


 向き直った彼は、すっと視線を外す。


 いつだって、明るく笑うリュウセイ。

その糖度の高い微笑みに、あたしは何度も助けられた。



 そりゃ、『じゃあ結婚します』とはいえないけれど。


こんなにも一緒にいるのに、なんにも知らない。


 そう…いわれた気がしたんだ。



「お前がいわないなら、オレが教えてやるよ」

 そういってあたしの回転椅子から腰を上げると、すっと目の前にやってくる。


「えっ?ちょっと…!?」

 いきなり視界から消えたかと思ったら、彼にいつの間にか右手を取られていた。


 そして、そのまま彼の形のよい唇が押し付けられる。



「ヒメリ、危ない!」


 リュウセイが叫んだ瞬間だった。
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