恋するバニラ
そう、サエコは言った
図星を指された気分になる
サエコのことより、正直自分がただ、
確かめたかったのかもしれない
「他人のせいにせず、自分からいかなきゃ
どのみち99%はあきらめたほうがいいよ
でも1%の可能性にかけるのもいいんじゃない?」
サエコはそう笑った
わたしは、しばらく黙って考えた
このままだと、わたしはケイゴさんを
美化したまま、次へはいけないだろう
「どうするの?シロ」
「わたし・・・今から言ってくる!」
「え!?い、今から?」
「気になることはさっさと済ませたいもん」
「ちょっ・・・あの・・・シロ!?」
止めるサエコを無視して公園をでようとしたとき
マナがちょうど、サエコのところへ
行くところに出くわした
「マナ!シロを止めて!
その子ったら、ケイゴ先輩に会いに行くって」
サエコは慌ててマナに言ったので
わたしの腕をつかんでわたしを止めた
「なにしにいくの?」
「わかんない。でもサエちゃんのフラれた理由に
納得いかないから聞いてくる」
「ふ~~ん。あっそ。いってらっしゃい」
マナはわたしの顔を覗き込んでなにかを
確かめてから、腕を放してくれた
「ありがと」とお礼を行って、そのまま
カフェへと向かった