恋するバニラ
あの告白を撤回した日

サエコの元へ戻って

ケイゴから聞いたことを

サエコに話した


「サエちゃん。あきらめるのは

 まだ早いよ!もう少し

 わたしとがんばってみない?」


本当の恋が見つかるまで

まだケイゴをあきらめることないよ

と、わたしは言った

すっかりあきらめる方向へ

気持ちを整理をしていたサエコは

その提案に戸惑った


と、いうより、わたしが

恋というより、ケイゴを

アイドルのような存在に

見ているのでは?

と思うくらい、楽観的な

考えに戸惑っていたのだ

そんなことを思われているとは

知らず、わたしは

なんだかウキウキしていた


「まあ、サエコ。落ち込んでいる
 
 暇あるなら、織田に

 付き合ってやったら?

 どうせ、あのウェイターと

 この先顔あわせなきゃ

 なんないならさあ

 深刻に考えていたら、いつまでも

 先にはすすめないよ」


「え?わたし真面目なんだけど」


「・・・そうなのか?」


「うん」


「ぎゃはは・・織田お前面白すぎ!
 
 応援してやるよ。その恋

 あいつ、なんでこんなやつ

 好きになったんだろうなって

 思っていたけど、

 わたしが男でも絶対好きになるわ」

マオはおなかを抱えて大笑いをした


「誰のこと言っているの?」


「わたしを振ったやつだよ。

 織田のことが好きって

 言ってさあ」


「そうそう。

 いつか聞こうと思ったんだけど

 マホ結局誰に振られたの?」


「あれ?言ってなかったっけ?

 B組の片桐だよ」


「え!?片桐くん!?」


わたしは真っ赤になってしまった
それをみて、マホは


「やっぱりむかつく!!!」


ってわたしの髪の毛を

ぐちゃぐちゃにしてきた

こんな感じで日が暮れるまで

3人で話していたら

サエコがなんとか失恋から

立ち直ったのだ

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