恋するバニラ

「ケイゴさんってどういう人が

 タイプなんだろう」


「う~~ん。わたしがみた女性って

 可愛い後輩タイプの女の子

 ばかりだったよ」


「え?見たことあるの?」


「そりゃあ。幼馴染だもん

 知っているかぎり3人は

 過去に付き合っていたかな~~

 でもここ半年はフリーの

 はずなのよね~~

 ・・・どうしたの?」


「サエちゃんそれ見て嫉妬しなかったの?」


「そりゃあしたわよ。

 でもそのときのわたしは

 誰からみてもお子ちゃま

 だったからじっと待っていた

 いい女になってから

 告白してやる!って思っていたわけよ

 見事に撃沈だったけどね」


「そ、そんなことない!

 サエちゃんすごく大人だよ!

 わたしなんてサエちゃんの

 足元にも及ばないし

 どうやってサエちゃんを

 出し抜こうっていつも

 考えているんだよ」


「シ~~~ロ~~~

 あんたねえ。ライバルを

 褒めちぎってどおするの!?」


「あっ。本当だ」


「もう、バカなんだから」


「でもライバルでもあるし、

 親友でもあるんだよ

 わたしたち。自信をなくした

 サエちゃんに勝っても

 全然うれしくないよ」


「シロ~~~!!!」


サエコは思いっきりわたしを

抱きしめた

その日の帰り道

わたしたちは久しぶりに

手をつないで帰った
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