恋するバニラ
好きになってくれた人
わたしは蛇に睨まれた蛙のように
そこに立っていた
「なあ。聞いてくれている?」
「え・・・ええ。聞いています」
あまりのことにわたしは
緊張してカタまっていた
わたしの目の前にいるのは
隣のクラスの片桐コウイチ
以前、マホがフラれた相手
こいつが余計なこというから
マホが以前イジメをしてきたのだ
「で、返事は?」
「あ・・・あの・・・わたし、好きな
人いるんです。だから、その・・・」
「ああ。知っている。でも
フラれたんだろ?」
「ち。違います!まだ、まだ
現在進行形だもん!!!」
わたしは、そう反論した
コウイチはふ~~んと言って
頭をかいて何かを考えた
「じゃあ。いつ振られるの?」
その言葉に思わず、コウイチの頬を
ビンタしていた
「あ、あの・・・ごめんなさい・・・
で、でもそんな失礼なこと
言ったあなたも悪いんだから!!!」
わたしは180℃体を回し、
その場を離れた
なんて人なの!
マホ、あの人のどこがいいわけ!?