恋するバニラ

「織田。逃げないでよ。

 ねえ、あんたも放課後行かない?」


「え?どこへ」


「サエコの彼氏に会いに」


「え?サエちゃん彼氏がいたの!?」


わたしは目を丸くして驚いた

すると、サエコが真っ赤な顔をして


「か、彼氏じゃないってば。

 わたしの憧れの先輩なの

 でも、クリスマスに向けて、彼女に

 立候補しま~~~す!!」


サエコは幸せそうにそう、宣言する

 
「おお~~自信あり気だね~~

 フラれたら、うちらが慰めてやから

 安心しなよ」

ケラケラとマホは笑う

わたしも一緒に笑うけど、心の中では

どうでもいい

って思っていた
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