恋するバニラ

放課後。

わたしとマホとミナは、

サエコとともに

カフェドルチェという

小さなカフェを訪れた

中に入るとテーブルは5つ、

カウンター席が3つ

こじんまりした店内なのに

女性客でいっぱいだった


「いらっしゃい。サエちゃん

 今、あいにく満席なんだけど」


若いウェイターがすまなそうに

サエコにそう話しかけてきた


「忙しそうですね。ケイゴ先輩

 外でしばらく待っていていいですか?

 今日はクラスメイトにここを

 紹介するためにきたんです」


「そっか。そうだね。もうちょっとだけ

 待っていてもらっていい?

 そうだ。そとにイス用意するから

 そこで座って待っていてよ」


「はい」


サエコはうれしそうにそう答える

サエコの表情をみれば、すぐ

サエコのお目当てがこのウェイターだと

誰もがわかった

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