空の神衣
『じゃあ第二段階、発動するよ。集中して』

 アルゴスの思念を受けた晶のブレスレットが腕全体に広がる。

「行くでえ。トップスピナー、アタック!」

 晶が叫ぶと同時に、丸ノコが独楽に変化する。

「ほう、そんな攻撃もあるのかね。ならば」

 ミシェルが意識を集中すると、エトワールの柄頭から新たに刀身が現れる。

「うわ、このおっちゃん本気で斬り専門や」

 両端に刃を持つ剣の扱いには、高度な技量を要する。

 それだけの技を駆使してくるということは、紛れもなくミシェルは本気だ。

「こら、飛込むんはかなりホネやな」

 愚痴をこぼしながら、晶は攻撃をしかける。

「いったれ!」

 晶の声に反応して、二つの独楽がミシェル目がけて突進する。

「同じ手は通じない!」

 ミシェルは丸ノコ同様に弾こうとする。が、

 ギュラアアァァン!

 独楽は勢いを失うことなくミシェルに迫る。
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