空の神衣
『しゃあない、アレ使うてみるか』

 第二段階の発動で使えるようになった技。

 思いつきでやってみたらできた技。

 通用するかどうかは、それこそ分からない。

『あんまり、使いたい技じゃないよね』

 アルゴスも気が進まない様子だ。

『第三段階はまだムリやし、早いとこケリつけたいしな。何回もできる技やないし、ここは使いどこやろ』

『そうだね。だけど、くれぐれも突っ込みすぎは禁物だよ』

 意見がまとまれば、行動は速い。

 晶は後方へ跳んで独楽の後方へ姿を隠す。

 同時に、再び独楽が攻撃を開始する。

「またそれかね!」

 ミシェルも同様にエトワールを振るう。が、

「なにっ?」

 ミシェルは我が目を疑う。

 弾かれた二つの独楽の背後から、さらに独楽が現れたのだ。

「独楽が増えただと?」

 ミシェルは三つ目の独楽を弾こうとする。

 その瞬間、独楽が蛇のように姿を変え、ミシェルの腕に絡み付く。
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