空の神衣
「なんだ、何が起きたんだよっ」

 蒼馬は動揺し、辺りを見回す。

「そ~ま…砂の…中に…何か、…いる…」

 落下のダメージが深刻なのか、起き上がれないままルイが言う。

「砂の中?俺達の他に誰かいるのか」

 人の気配は全くない。

「太刀風、お前何か感じないのか」

 尋ねてみるが、太刀風は首を横に振った。

『侍の気配など微塵もありはせん。何者かが潜んでおるのは間違いないがのう』
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