空の神衣
「あいつもサバイバーなのか?一体、どんな基準で誰が選んでるんだか」

 津也もアルベルトのあまりに狂気じみた振るまいに、頭が痛くなる。

 外見だけなら、アルベルトは背は高いし美男子だ。

 だがそれを差し引いて余りあるほど、表情も泥酔者のような足取りも、常軌を逸している。

 しかしそれは、考えてみれば津也とて同じだった。

 シオンのように、命を賭けてでも叶えたい願いがあるわけではない。

 一体誰が、なぜ自分を戦士に選んだのか。
 
 考えている暇はなかった。
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